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14/株式会社MIMIGURI 五味 利浩「デザイナー&クリエイターズネットワーク」登壇者の紹介
2025年09月25日
デザイナー&クリエイターズネットワーク登壇者の紹介です。
今回は株式会社MIMIGURIの五味 利浩さんです。
(登壇日:2025年9月25日)

五味 利浩
株式会社 MIMIGURI
・デザイナー
1.どこでも、どこからでも
初めまして。MIMIGURIの五味利浩と申します。
私は株式会社MIMIGURIで主にデザイナーをしています。大学はデザイン学科を卒業し、その後、職業としてデザインの分野に進みました。
私はかつて、(現株式会社MIMIGURIの経営者のうちの1人、ミナベトモミという人物)と一緒に「DONGURI」というデザインファームを立ち上げました。その後、「Mimicry Design」という会社と合併して、現在の「MIMIGURI」という名前ができました。
MIMIGURIはとてもユニークな会社です。社員は約80人在籍していますが、2021年のコロナ禍の少し後くらいから、ほぼ完全なリモートワーク体制をとっています。本社のある東京に在住していないメンバーも多く、一番遠いところでは海外在住のメンバーもいます。
現在は、「デザイン」という仕事を軸にしつつ、山梨を拠点に、東京と行き来するような生活をしています。

MIMIGURIは「創造性の土壌を耕すクリエイティブ」、英語では “Cultivate the Creative” をキャッチコピーに掲げる会社です。経営コンサルティングファームとして、私たちが独自に構築した理論やモデルをもとに、さまざまな企業の課題解決に取り組んでいます。
その中核となるのが「CCM :Creative cultivation Model(クリエイティブ・カルティベーション・モデル)」です。これは、私たちが研究と実践を通じて構築した理論で、企業の創造性や組織の可能性を引き出すための枠組みです。
また、MIMIGURIは文部科学省から研究機関としての認定も受けており、コンサルティングを行いながら「人と組織」に関する研究も行っています。学会での発表や、研修プログラムの開発なども行っており、理論と実践の両輪で活動しています。
2.見えない関係性

企業が実現したい「社会的な目標や課題の達成」には、実はその企業を支える従業員それぞれの「本当にやりたいこと」が密接に関係していると私たちは考えます。一見、社会的な目標と個人の想いは別物のように見えますが、実際には目に見えない深い繋がりがあります。個人の想いが、実はブランドや組織文化といったものにも大きな影響を与えている。けれど、それがなかなか見えづらいというのが現実です。
私たちの仕事の1つとして、そうした「見えない関係性」を丁寧に紐解いていくことがあげられます。
企業が本当に世の中に届けたい価値や、創り出したい未来が、組織の中にきちんと現れてくる。そして、それが会社の資産として蓄積され、守られていく。そのような状態をつくることが、私たちの目指すところです。
たとえば事例として、ある企業で「新規事業を始めたい」という話が上がったとします。一般的には解決方法として「新しいアイデアを組織外から求める」というアプローチを取られることが多いと思います。しかし私たちが企業に対しコンサルティングを行う際、まず「あなた自身は何をやりたいのか?」という内側の問いを大切にします。
その問いを深めることで、今まで見えていなかったアイデアや、本当にやりたいことが見えてくる。そこから新しい商品やサービスの価値が生まれてくる。その過程のお手伝いを私たちは行っています。
このほかにも組織活動に関する課題に関する課題に対して、組織の血の巡りをよくするための活動を幅広く行っています。
MIMIGURIには、経営・マネジメントを広く探求する「CULTIBASE(カルティベース)」、また実際に取り組んだ事例などを取り上げた「ayatori(あやとり)」という自社メディアもあります。興味があればぜひご覧になってみて下さい。
3.私の仕事

ここからは少し、私自身の話をさせてください。
私は2012年からデザインの仕事を始めました。当初は「美しいものをつくりたい」「こういう表現をしたい」という純粋なアウトプット志向のみが優先されていました。しかし、MIMIGURI(旧DONGURI)に所属しさまざまな人や組織に触れる中で、次第に「誰かと一緒につくること」や「いかに共創する環境を用意できるか」といったことにも関心が広がっていきました。
自身が手掛けた事例としては、過去はお菓子や化粧品などの消費財パッケージから始まり、最近では企業や社会の課題を解決するためのプロジェクトに多く関わっています。

また、プロモーションの仕事にも携わることが多いです。事例の1つとして、私の母校である東京造形大学のアニメーション専攻領域と山手線がコラボレーションし、山手線車両を学生作品でジャックするプロジェクトに携わりました。当初ビジュアルや映像表現のディレクションのご依頼ではありましたが、学生の創作の気持ちを言語化するワークショップを行いアニメーション創作への道筋を作る過程にも注力するなど、大学広報や学生と共に運営チームに入りプロジェクト全体を推進していきました。
こうしたプロジェクトにおいて、私たちはどれだけ企業や関わっている方の内側に入っていけるかを大切にしています。「皆さんは、どんな思いを持っているのか?」という問いから始め、外から関わるコンサルティングではなく、より深く、一緒に巻き込み、巻き込まれるプロジェクト作りを目指しています。
その中で、上記事例にもあった様に、私たちはプロジェクトに関わる人が「どんな思いや願いを持っているか」を知るためのワークショップをよく行います。こういったワークショップでは「個人の欲求」や「内発的な動機」にどれだけ参加者がアクセスできるかを重視しています。どれだけ遊び心を引き出せるか、どれだけ自分ごととして関われるか、そういった点を重視した設計をとても大切にしています。
ワークショップやプロジェクトを円滑に進め、また参加している人が自発的に取り組みに参加するために、MIMIGURIではその場にいる全員がファシリテーターであるという考え方を大切にしています。また、私の場合はデザイナーのバックグラウンドや「ものづくり」と「対話」を通じて、思想や価値を共創する「ビジュアルコミュニケーション」に力を入れています。
4.山梨と私とデザイン

私は現在山梨に住んでおり、地域との関わりについては、地元の飲食店などと少しずつつながりを広げています。私がこどもの頃は自転車で商店街に行くのが楽しみだったりしましたが、かつて賑わっていた商店街が少しずつ寂れていく様子を見て、「もったいないな」と感じることもあります。
まだまだ発掘されていない可能性がたくさんあると思っています。
何かを自分一人だけで頑張ることよりも、色々な人と協力して課題を解決できたら、それはとても幸せなことだと思っています。
ですので、「こいつ、使えそうだな」と思ったら、ぜひ声をかけてください(笑)